3体の行基像
0 0「行基さんの前で待ってるね!」
と言われて、ほとんどの奈良県民が真っ先に思い浮かべる場所はここ…↓
”近鉄奈良駅の出口近くにある行基さんの噴水前”だと思うのですが、みなさんはどの場所を思い浮かべましたか?
奈良では”渋谷のハチ公前”と同じくらい、”行基さんの噴水前”は待ち合わせスポットとしておなじみの場所です。
(とか言いながら…吉野郡出身の私には、奈良好きになるまでいまいちピンと来ない感覚でしたが、奈良市に頻繁に足を運ぶようになってからは、誰かとの待ち合わせはもっぱら行基さんの噴水前です^^!)
▼奈良時代に民衆から大きな支持を得ていた行基さん。大仏建立の際にも活躍しています。
鉃田さんのブログ記事「近鉄奈良駅前の行基像(産経新聞「なら再発見」第30回)」によれば、”行基菩薩像は、もとは赤膚(あかはだ)焼製だったが今はブロンズ製となっている。43年前に建立されたが、心ない人に壊され、平成7年にブロンズ像で復元。現在は、台座のみが赤膚焼だ。”
とあります。
さてさて。
先ほどの「みなさんはどの場所を思い浮かべましたか?」という言葉に引っかかっておられる方は既にお気づきのことと思いますが!
実はこの行基さんの像が、他の場所にも2体存在します!!
(って、その前にタイトルでバレてますね;)
「そんなの知ってるわ!」って方からするとなんて事ないお話ですが^^;
私もその存在を知りつつ…実際に見てきて、他の2体を写真に収めてコンプリート(?)できたのがつい最近のことなので、今更ながら記事にしてみた次第です。
2体とも行基さんゆかりのお寺に建てられています。
霊山寺(奈良市中町)の行基さん
▼まずはバラで有名なお寺「霊山寺」の行基像です!
43年前に、3体同時に作られた赤膚焼の行基像のうちの1体です。
以前壊されてブロンズ製で復活した近鉄奈良駅前の行基像とは若干異なる部分がありますが、ほとんど同じデザインですね!
九品寺(御所市楢原)の行基さん
▼続いては千体仏でおなじみの御所市「九品寺」の行基像です!
こちらも赤膚焼製とのことで、「霊山寺」の行基像とはほとんど見分けがつかないくらいそっくりです。
共通の鋳型などを使って製作されたのでしょうか?
折角なので、3体並べてみました
更に驚く事に、
3体の行基像は全て東大寺の方向に向けて建てられています!
▼行基像が見つめる先には東大寺が…
またしても奈良のロマンを発見してしまいました。