まいにち奈良づけ♪

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奈良が舞台の古典落語『鹿政談』

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仕事の準備中に毎朝「ABCラジオ」を聞いているのですが、日曜日は朝9時〜「日曜落語 なみはや亭」という番組が流れています。落語にはそれほど興味がなかった私ですが、聞き始めるとオチが気になって結局最後まで聞いてしまいます。

落語もなかなか面白いなぁ〜と思っていたところ、今朝の新聞にこんな記事が載っていました。

神様へ 大笑いの奉納 春日大社初の落語:読売新聞(2016年11月25日)

 ◇桂米二さん「鹿政談」

 奈良市の春日大社で24日、落語家の桂米二さん(59)が、奈良を舞台にした演目「鹿政談」を、本殿に向かって演じた。同大社の歴史で落語が奉納されるのは初めて。ゆかりの地で演じられた秀逸な話芸に、参列した観客から大きな笑いが起こっていた。(西田大智)

 20年に一度の社殿改修「式年造替(しきねんぞうたい)」で、修復を終えた本殿に祭神が戻る「正遷宮(しょうせんぐう)」を祝う行事の一つ。桂米朝門下で上方落語の本格派として知られる米二さんは、参拝を終えた後、本殿前の直会殿にしつらえられた高座に登場した。約120人を前に、冒頭のまくらで「今日は神様に対して落語をいたしますので、皆さん方は笑っていただかなくて結構です」と切り出し、どっと笑いを誘った。

 「鹿政談」は、江戸時代の奈良が舞台。同大社がまつる4祭神のうち1祭神が、白鹿に乗ってそばの山に降り立ったという伝説から、「神鹿(しんろく)」として大切にされてきた歴史を下敷きとした演目だ。名奉行が、鹿を誤って殺した正直者を救うため、「死んだのは鹿ではなく犬だ」と言いくるめる巧みな裁きを米二さんが披露すると、普段は静かな境内に拍手が響きわたった。

 奉納を終えた米二さんは「緊張しましたが、よう受けた。神様にもたぶん笑っていただけたと思います」とほっとした様子だった。

 この後、境内の「感謝・共生の館」に舞台を移し、落語協会(東京)会長の柳亭市馬さんらも交えた奉祝落語会があった。25日も午後2時から同館で開催される。当日4800円。


『鹿政談(しかせいだん)』は、以前書いた記事「花札<鹿と紅葉>取り合わせの由来は?「伝説三作石子詰之旧跡」(奈良市)」にもありますが、”鹿を殺したものは極刑に処される”という当時の風習を題材にした古典落語です。

▼国立博物館近くで撮った鹿写真
奈良 鹿

以下、wikipediaからあらすじを転載しておきます。

あらすじ

現在でも鹿は奈良の名物であるが、かつては鹿が『神獣』とされていた事もあって、現在からみると想像を絶するほどの手厚い保護が行われていた。ちょっと叩いただけでも罰金、もし間違って殺そうものなら、男なら死罪、女子供なら石子詰めという、当時の最高刑が待っていた。
そんな時代の、ある朝に起きた出来事。
奈良三条横町というところに、豆腐屋渡世を営む老夫婦が住んでいた。
主である与兵衛が朝早くから起きだして表に出てみると、大きな赤犬が「キラズ」(卯の花の事)の桶に首を突っ込み食べていた。与兵衛が手近にあった薪を犬にめがけて投げると、命中し赤犬は倒れてしまう。ところが、倒れたのは犬ではなく鹿だった。介抱の甲斐も無く鹿は死亡。
当時、鹿を担当していたのは目代(代官)の塚原出雲と、興福寺の番僧・了全の二人。この二人が連名で願書を書き、哀れ与兵衛はお裁きを受ける身に…。
この裁きを担当することになったのは、名奉行との誉れが高い根岸肥前守。お奉行様とて、この哀れな老人を処刑したいわけではない。何とか助けようと思い、与兵衛にいろいろとたずねてみるが、嘘をつくことの嫌いな与兵衛はすべての質問に正直に答えてしまう。困った奉行は、部下に鹿の遺骸を持ってくるように命じた。
遺骸をじーっと見て、ひと言。「これは鹿ではない、犬だ。鹿には角がなくてはならない。しかし、これには角が無いではないか。犬ならば裁きの必要はない、この願書は差し戻しといたす」
一同感心して「これは犬でございます」。中には、「今、ワンと鳴きました」と同意する人も出てくるが、鹿の守役、塚原が「鹿は毎年春、若葉を食しますために弱って角を落とします」と異議を唱える。
奉行、またしばらく考え、「そこまで申すのなら、鹿の前に別の事を調べねばならぬ」と言い出した。この頃、鹿の餌料を着服している不届き者がいるという。毎年幕府から下されている鹿の餌料は三千両で、鹿の腹が満たないわけがない。『神獣』とはいえやはり動物。空腹に耐えかねて城下にさまよい出てしまったのだろう。
「もし、この裁きを続けたいのであれば、今度は鹿の餌料を横領した者の裁きを始めねばならぬ」と再度、死骸が犬か鹿かの確認を塚原に迫る。
身に覚えがあった塚原は、たまらず「犬鹿蝶!!」「わたくし、歳のせいか犬と鹿を取り違えてしまったようで…」
これにて一件は落着。お白州の後、涙を流す与兵衛に奉行が声をかける。
「与兵衛、斬らず(キラズ)にやるぞ」
「達者(マメ、豆)で帰れます」


鹿殺しの罪とだけ聞くと三作の話が連想されてなんだかダークな感じがしますが、流石は人を笑わせる落語!内容は非常にコミカルで笑いどころも満載です。

実際に落語で演じられている様子も動画で見ることができるようなので、リンクを貼っておきます。(「聴き比べ落語名作選」より)

>>鹿政談〜米朝・小三治・圓生・圓歌【動画】

落語を聞くと当時の歴史の勉強にもなるので楽しいですね〜。
本筋に入る前の枕部分で「目から鼻へ抜ける(利口で物事を理解するのが素早い)」の語源について、奈良の大仏を修理した子供の話が語られているのですが、こういう小ネタも面白いです。

ある時、奈良の大仏さんの目が体内に落ちてしまった。これを直す事が出来ないで困っていた。その時親子連れの修理人が出て「私たちが直して見せます。」と願い出ましたが、既に何人かの修理人が挑戦しましたが失敗しています。ま、断る必要もないので請け負わせました。子供はスルスルと頭に登って目から頭の中に入り、裏側から目玉を取り付けるのに成功しました。
しかし、入口を塞いでしまったので、出るに出られません。みんなで心配していると鼻から出てきて、仕事は見事成功。見物人が言いました「眼から鼻に抜ける、利発な子だ」。

参照:落語「大仏餅」の舞台を歩く


この話が実際の語源となっているか定かではありませんが、他にも色々と奈良にまつわる小噺があるようなので、それを調べてみるのも面白いかも?

ちなみに大仏さんの鼻の穴は塞がっている(正確に言うと1つの鼻の穴につき小さな穴が3つ空いている)ので通り抜けはできませんが、頭のてっぺんから中に入ることはできたはず(?)

間違っていたらすみません…^^;
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2 Comments

カチャーチャン says...""
この話、昔から落語好きでよく聞きましたがさすが米朝師匠はうまいですね。
こうやってビデをで元気な頃の話を聞けるのも今の自害はありがたいです。
2016.11.26 08:28 | URL | #- [edit]
ヨシノマホ says..."Re: タイトルなし"
●カチャーチャンさん●

> この話、昔から落語好きでよく聞きましたがさすが米朝師匠はうまいですね。
> こうやってビデをで元気な頃の話を聞けるのも今の自害はありがたいです。
落語初心者なので、米朝師匠は名前くらいしか知らなかったのですが…今回動画で拝見させていただいて話芸の奥深さを感じました。他の方と聞き比べてみる楽しさもありますね^^
語り口の柔らかさも耳に心地よく、落語CDをコレクションしている方の気持ちが少し分かった気がします。

奈良に関する落語は他にも沢山あるのでしょうか?
まだまだ知らないことばかりです^^;
2016.11.26 10:58 | URL | #- [edit]

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