まいにち奈良づけ♪

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「国宝 阿修羅展」in東京(その2)

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かなり…かなり遅くなりましたが…;
以前書いた記事「国宝 阿修羅展」in東京(その1)の続きです。

※前にこの記事を書いている途中でデータが全て消えてしまい、再び書く気力をなくしてそのまま放置していましたが…。興福寺で「お堂でみる阿修羅」も始まったので、「早く書かねば!」と再挑戦です。毎度毎度こんな調子ですみません…;


前回は「第2章 国宝阿修羅像とその世界」の会場で阿修羅像をみる直前の所で話が終わっていました。(かなり時間が経ってしまったので、私も忘れかけていますが…o△o)

国宝 阿修羅展」というだけあって、阿修羅像だけは他の八部衆&十大弟子像とは違う、阿修羅像専用部屋(?)が用意されています。さすがは、日本で一番人気のある仏像と称されるだけはあります!(…しかし、他の仏像達の事を考えるとちょっぴり…。みんなで「阿修羅像だけVIPルームが用意されていて羨ましい…」なんて会話をしているかもしれません。)

そんな阿修羅像の魅力について、図録にはこう書かれています。

阿修羅はあまたの仏像のなかで最も有名な像の一体である。眉を寄せ憂いをうかべる少年のような表情は、像を実際にみたことのない人も知っているはずである。いま阿修羅は八部衆像のなかで造形的に最も高い評価を受けているが、それは一具のなかで最も端正な顔であり、謎めいた憂いの表情がわれわれの関心を引き付けるためであろうか。また、他の八部衆像が着甲であるのに対し、条帛(じょうはく)と裙(くん)を着けて少年のような細身で華奢な身体をみせることや、他の像が姿勢に大きな動きがないため周囲の空間に広がりがないのに対し、阿修羅だけは六本の腕を広げて大きな空間を造っていることも、他の像にないすぐれた特徴である。

阿修羅像の頭髪の表現も他の像より細かく丁寧に造られているそうで、製作当時からも特別な像として認識されていたそうです…。そんな阿修羅像の展示スペースまでの道程にはレッドカーペットが敷かれた通路があり、両端の壁には阿修羅像の映像を映し出す小型モニターが数台設置されています。
やはり阿修羅像は特別なのでしょうか。なんだか、ここから別次元の様に空気がガラリと変わります。

通路を抜けると、いよいよ阿修羅像とご対面!!
まずは阿修羅像が展示されている場所から少し高い所にある通路から、阿修羅像を鑑賞します。かなりの人の数で中々ゆっくりとみる事は出来ませんが、一番美しくみえる様に計算された角度からライトアップされた阿修羅像は、まるで暗闇の中に浮き上がっている様にみえて、とても神秘的でした。
しばらくその姿に見とれた後いよいよメインの360度ぐるりへ…!!

上の通路から下へと降りて、人々が阿修羅像を取り囲んでいる輪の中へ入って行きます。上の通路からみていた時よりも更に人の密度が高く、ぎゅうぎゅう押されながらも必死で阿修羅像を見上げました。
ここから、ちょっと変な事を言う様ですが…阿修羅を見上げた瞬間、何故か時間が止まった様な気がしました。こんなに沢山の人がいるのに、無音になった様な静寂に包まれ、それと同時にこの像が持つ1200年以上もの歴史の重みをどっしりと感じました。
何だかとっても不思議な気持ち…1200年以上も前から皆に愛され続けている阿修羅像。憂いのある表情からは長い時を経ても色褪せない美しさを感じました。この「美しい」と思う感情はきっと、いつの時代の人にも共通するものだったと思います。

そんな事を思いながら、まずは阿修羅像の周りを1周しました。
普段はみる事の出来ない後ろ姿をみられるという事にはかなりの感動を覚えましたが、それ以上に驚いたのはみる角度によって表情が次々と変化するという事です。これは阿修羅像が三面六臂(さんめんろっぴ)だからという訳ではなく、3つの顔それぞれがみる角度によって全く違う表情をみせてくれるんです。
阿修羅像といえば正面の顔が一番人気で、次いで下唇を噛み締めた様な右側の顔が人気…と私は勝手に思っているのですが、今回みた中では左側の顔が特にお気に入りになりました。(私自身があまり注目していなかったから、というのもあるかもしれませんが…。)
左側の顔は、正面からみた場合はあまり好みではなかった(失礼)のですが、普段みる事の出来ない斜め後ろのある角度からみた時、本当に美しくみえました。しかし、少し角度をずらすとまた別の表情になります。私的に最も左側の表情が一番美しくみえるポイントから、しばらくその場で阿修羅像をみつめていました。
そしてもう一つ、やはりライトアップはとても重要だと感じました。光と陰の絶妙なバランスが、これまた阿修羅像の表情に様々な変化を与えています。一般的に阿修羅像といえば少年や少女の様な…と形容される事が多いですが、角度やライトの当たり具合によっては青年にみえたり、渋いおじさんにみえたり…。とにかく凄い!!360度ぐるり方式は、正に阿修羅像の魅力を最も感じる事が出来る方法だと改めて実感致しました。
それにしても、阿修羅像というのは不思議なものですね…。
三面六臂(顔が3つに腕が6本)という異形の形をしていながら、違和感を感じる事は全くといっていいほどありません。黄金比率。理想的なバランス!そんな言葉が阿修羅像にはぴったりな気がします。

散々ぐるぐるした後、「もう生では一生後ろ姿はみる事が出来ないのだろうか?」と名残惜しさを感じながら、次の展示ブースへと移動しました。

※「阿修羅と仏像ブーム」という奈良博・西山先生の記事を見つけたのでリンクを貼っておきます。
どうして八部衆や十大弟子像が造られたのか?どうしてこれらの像は少年の様な表情をしているのか?興味深い事が沢山書かれており、しかも非常に分かり易いです!

▼九州で行われた阿修羅展の様子を紹介したニュースも載せておきます。


そして、次の会場へ…。



阿修羅像の展示室を抜けても、まだまだ「国宝 阿修羅展」は終わりません!
次は「第3章 中金堂再建と仏像」の会場です。

■「第3章 中金堂再建と仏像」について■
「国宝 阿修羅展」図録より。

興福寺では平成二十二年(2010)に新たな中金堂の立柱を予定し、準備が進められている。中金堂完成後には現在、仮金堂に安置されている仏像が移される事になっている。そのうち中尊の釈迦如来座像(江戸時代)を除く、薬王・薬上菩薩立像、四天王立像がこの展覧会に出品される。これらの像は鎌倉時代の復興期に造られたもので、いずれも興福寺に拠点を置いて造仏に携わった奈良仏師の作であり、伝統を踏まえながら新たな時代にふさわしい撥刺とした造形がみられる。


第3章の会場に入ると、まずは四天王立像が目に入ります。こちらの展示品にももちろんガラスケースなどの囲いはありません。…それにしてもここに展示されている四天王立像、もの凄い迫力です!!造られた時代が鎌倉時代という事もあるのか、みんな厳つい表情。(…いや、仏界を守る四天王だからそうなのか?)とにかく、皆さんがっちり体型でデカイ!!(像高は2メートルに及ぶそうです。)そりゃ~もう、こんな人達が出て来たら闘う前から戦意喪失しますね…。(別に私が闘う訳じゃないんですが;)
※ちなみに、この四天王立像運慶の父でもあり、師でもある康慶の作です。

そして、四天王といえばやはり邪鬼ですよね。邪鬼マニアの方もいる程ですから…。
今回の邪鬼達は踏まれっぷりも半端じゃないですよ。これ絶対首が折れてるやろ!というものや四天王の足がめり込んでいるものまで…。踏まれっぷりだけを見れば持国天立像に踏まれている邪鬼が一番(?)ですね。
デザインも個性があって面白い。特に広目天立像に踏まれている邪鬼は他の三体とは異質です。カエルっぽいというか、動物的で。
※…あっ!ちょっとふざけ過ぎですかね…。仏像の見方、楽しみ方は人それぞれという事でお許しをm(_ _)m(個人的には、ちょっとふざけて見た方が楽しいと思っている派なので…。ミーハーな感じもしますが。)

続いて薬王・薬上菩薩立像の前に。こちらの像も四天王立像に負けず劣らず、かなりの迫力です!…いや、四天王よりもさらに1メートル60センチ程高く、両像共に3メートル60センチ越えです!!そんな巨大な像が二体、どど~ん!と並んでいるのですから、大きさだけでもかなり圧倒されます。…でも、あんまり長く見ていると首が痛くなりそうです。
頭の比率が大きく(多分4.5頭身くらい?)両像共腰をゆるく曲げ、ゆったりどっしりとした印象です。元は全身金箔が貼られて金ぴかぴんだったはずですが、今は少し金が剥がれ、下から黒い素材が顔を出しています。薬上菩薩立像は特に顔の金箔が半分以上剥がれてしまっています。…が、個人的にはこれが逆にかっこ良かったり!
前にTV見仏記を見ていた時に、イラストレーターのみうらじゅんさんが「仏像の劣化はガンプラの汚しと一緒だ!」…みたいな事を言っていた様に思いますが、当時の姿に復元する為に変に金ぴかぴんにするよりも、今の状態の方が歴史も感じられて美しい様に私は思います。沢山祈られて来た事の証明でもあると思いますしね。(もちろんある程度の修復は必要ですが。)
こちらの像も「お堂でみる阿修羅」で展示されているので、歴史が造り出した金と黒のコントラストをみなさんも是非奈良までみに来て下さい!!

次は運慶作の釈迦如来像頭部や、仏手・化仏・飛天等が展示されているコーナーへ。
まず釈迦如来像頭部と仏手は、西金堂に安置されていた時に平重衡によって焼き討ちに遭い、焼失したものの一部です。頭部の螺髪(らほつ)は半分程なくなってしまっています。仏手も親指以外の指先がなくなっており、南都焼き打ちの凄まじさが伺えます。
この事件がなければ今も多くの歴史的な仏像が奈良に現存していたのになぁ…。でも、これも歴史だから仕方ないですよね。

そして、化仏と飛天はこれらの焼失した釈迦如来座像の光背部分に取り付けられていたものです。化仏は3躯、飛天は8躯現存していますが、『興福寺再建記』には「小木仏十七体」とある事から数躯は焼けてしまったものと思われています。どれも腕がなくなっていたりと損傷は激しいですが、焼き討ちに遭ったにも関わらず、一部だけでも今ここに存在しているというのは凄い事ですよね。
それを思うと、(五部浄像は残念でしたが)八部衆や十大弟子はよくあの姿で残っていたなと思います…。


そして最後に「第4章 バーチャルリアリティ映像」のコーナーへ。

こちらでは「よみがえる興福寺中金堂」「阿修羅像」と題した映像が上映されています。
「よみがえる興福寺中金堂」はコンピュータグラフィックスにより、天平様式の中金堂の姿をバーチャルリアリティ映像として再現しています。この映像をみていると中金堂の復興が増々楽しみになります。今回の阿修羅展等を通して、復興の為の資金もかなり集まった事でしょうから…、これは是非ともバーチャルではなく実際に見てみたいものです^^
「阿修羅像」は復元ではなく、三次元計測技術を駆使して「現在の阿修羅像の姿をデジタル化してデータとして残す」という試みを映像化したものです。
初めは新薬師寺の婆娑羅像の様に、当時の再現をするのかと思っていたのですが、今の技術ではこういう事も出来るんですね。


…さて、以上で「国宝 阿修羅展」は終了ですが、最後はミュージアムショップでグッズを購入しなければいけません!
今回絶対手に入れようと思っていたのは図録(2500円)と、阿修羅ファンクラブ公式ソングが入ったCD「愛の偶像(ラブ・アイドル)」(1000円)
特にCDは絶対欲しい!!と思っていました。なんてたって、ミスター阿修羅ことTHE ALFEEのギタリスト高見沢俊彦さん作曲、みうらじゅんさんが歌詞という“究極の仏像ソング”なんですから^△^
…しかも、この特別バージョンは「国宝 阿修羅展」でしか手に入らないのです!!私はフィギュアより断然CD派でした。
しかし、ショップのどこを探してもCDは見つかりません(T_T)レジの方に聞くと、なんと売り切れ!!…でも、CDはフィギュアと違って、購入すれば後で発送してくれるとの事で一安心。数日後、無事にCDも入手出来ました♪
どんな音楽か、気になる方はこちら(you tube)へ。(映像が別物ですが、探してもこれしか見つからなかったので;)
※このあと色々回った後、奈良まほろば館へ立ち寄り無事帰宅致しました♪


…と、今回も長くなってしまいましたが、最後まで読んで下さった方(…もしいらっしゃれば)ありがとうございましたm(_ _)m!!
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-4 Comments

裸孤☆彡Lako says...""
お疲れ様でした!!
書き直しされたんですか!
これだけのしっかりしたブログ内容が消えたら、気分も萎えますよね。
本当に、書き直しありがとうごさいます!!
東京までも、いかれたのですね!!
すごい!!v-26
仏像CDもゲットされたとは恐れ入ります!!
四天王に踏まれた邪鬼v-372
私も、結構楽しみに見る口です・・
あの表情がなんともたまりませんe-470
阿修羅ブームは、まだまだ続きそうですね。
2009.11.01 16:10 | URL | #frUh5rcM [edit]
ヨシノ says..."Re"
●裸孤☆彡Lakoさん●
コメントを頂きありがとうございます!
> 本当に、書き直しありがとうごさいます!!
時期的にはもうかなりズレちゃってるんですが…。
折角東京まで行って来たので^^;
書くのが遅いので、どうしても季節感ゼロなブログになってしまいます↓
> 仏像CDもゲットされたとは恐れ入ります!!
このCDはかなりいいですよ!!永久保存版です♪
> 四天王に踏まれた邪鬼v-372
> 私も、結構楽しみに見る口です・・
やっぱり、四天王といえば邪鬼ですよね~。
この前知ったのですが、戒壇院 にいる邪鬼の内一体はメス(?)だとか…(普通、邪鬼は全部オスらしいです)踏まれっぷりは勿論、邪鬼だけでも色々な楽しみ方がありますよね^^
> 阿修羅ブームは、まだまだ続きそうですね。
「お堂でみる阿修羅」は実はまだ、みに行けていないのですが…明後日は祝日でお休みなので、朝早くから行って来ようと思います♪
この展覧会が終わっても、阿修羅ブームが続いてくれれば言う事なしです!
2009.11.01 19:43 | URL | #Q1dH3vdw [edit]
ふたば says...""
素敵なレポ、ありがとうございます!!
読ませて頂いてなんだか私も実際に行ったような気持ちになりました♪
特に阿修羅に対面された件、ワクワクしました!!
私は阿修羅が東京へ出発するちょっと前にお会いしてきたのですが
その時、今までにないくらい何故か感動してゾクゾクしたんです。
ヨシノさんのレポをお読みして、その気持ちがグーッと甦りました。
あと、邪鬼。いいですよね~。
ユーモラスでどこか悲哀を感じさせて…超ベテランの喜劇役者のようです。
(仏師はそんなつもりは全くなかったでしょうけど(苦笑))
緊迫したお堂の中で唯一、俗世と繋がっているような存在な気がします。
そういうところがまた良いのかもしれませんね♪
それから、諸仏についての詳細なレポ。
仏像好きには堪らないですv-238
私も仏像に会いに近々奈良へ行ってきます!
2009.11.03 09:54 | URL | #nft/jt/c [edit]
ヨシノ says..."Re"
●ふたばさん●
お久しぶりです♪返信が遅くなってしまってごめんなさいm(_ _)m
> 読ませて頂いてなんだか私も実際に行ったような気持ちになりました♪
それは良かったです♪頑張って書いた甲斐がありました^^
そう言って頂けるのが一番嬉しいです!
> 特に阿修羅に対面された件、ワクワクしました!!
> 私は阿修羅が東京へ出発するちょっと前にお会いしてきたのですが
> その時、今までにないくらい何故か感動してゾクゾクしたんです。
やっぱり阿修羅像は何か特別なオーラを持っていますよね。
ただの像だと言ってしまえばそれまでですが、モノを超えた何かが阿修羅像にはあります。
沢山の人々の想いが詰まっているからでしょうか?
なんとも不思議な感じですよね。
> 超ベテランの喜劇役者のよう
> 緊迫したお堂の中で唯一、俗世と繋がっているような存在な気がします。
素敵な表現ですね!喜劇役者とは…まさに邪鬼にぴったりですね。
しんとしたお堂の中でも、邪鬼を見るとなんだか癒される(?)んです^^
> 私も仏像に会いに近々奈良へ行ってきます!
私もまた近いうちに奈良に行きたいと思っています。
最近顔を出していないお店もあるし、正倉院展も、阿修羅もまだなので…^^;
奈良好きとしては見逃せないイベント目白押しです!!
でも、今の時期の奈良はどこに行っても人が多いので、少し遅めに行こうかな~。
2009.11.04 21:20 | URL | #gquJYVHA [edit]

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